そろばんは、指先と頭を同時に使うため、計算力や集中力を高める学習法として根強い人気があります。
子どもにそろばんを習わせたいけれど、具体的なやり方や練習方法がわからないという保護者の方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、そろばんの基本構造や指使いから練習ステップまで、初めての方に向けて詳しく解説します。家庭でのサポート法や教室選びのポイントもあわせてご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。
そろばんの基本構造と役割
そろばんは、大きく分けて「天珠(上の珠)」と「地珠(下の珠)」の2種類の珠で構成されています。
- 天珠:1玉で「5」を表す
- 地珠:1玉で「1」を表す(1〜4まで表現可能)
天珠1個と地珠4個を組み合わせることで、一桁の数0〜9を表せる仕組みになっています。
桁(けた)の考え方
そろばんには複数の縦の棒があり、それぞれが1桁分の数字を表します。棒が右に行くほど下の位、左に行くほど上の位を担当します。
- 右端の棒:1の位
- その左:10の位
- さらに左:100の位…という形
最初は1〜2桁程度で練習し、慣れてきたら徐々に桁数を増やしていくと、子どももスムーズに理解しやすいでしょう。
そろばんの基本的な指使い
人差し指で地珠を下げる
地珠を下げる時は、人差し指を使うのが一般的です。親指で上げた珠を戻す動作や、余分な珠を下げる動作に活用します。
人差し指で天珠を動かす
天珠(上の珠)は、5を表す特別な珠です。加算時には人差し指で天珠を下げ、減算時には人差し指で上げるといった形で使い分けます。
最初は混乱しがちですが、指の使い分けをマスターすると計算が一気にスムーズになります。
そろばんのやり方:基本ステップ
1. まずは位置をリセットする
そろばんの計算を始めるときは、全ての珠を「0」の位置に戻すことからスタートします。具体的には、天珠を全て上に上げ、地珠を全て下に下げた状態です。
このリセットを徹底することで、計算結果のミスを防げます。
2. 一桁の加算・減算に慣れる
いきなり難しい計算に進むのではなく、まずは一桁の足し算・引き算から始めます。
- 1+2、1+3など、地珠だけを使う簡単な計算
- 4+3、5+2のように天珠も含まれる計算
この段階で指使いを覚えつつ、数字を“珠の動き”としてイメージできるようになるとスムーズです。
3. 繰り上がりのある計算に挑戦
一桁に慣れてきたら、9+1や8+3など【繰り上がりが発生する計算】へと進みます。
- 9+1の場合、地珠を下げて天珠を下ろす動作など、補数(10になるために必要な数)を意識した動きが必要
- 5の補数や10の補数といった基本的な考え方を徹底して覚えると、計算が一気にラクになります
4. 複数桁の加算・減算
一桁の加減算の原理をマスターしたら、次はいよいよ複数桁に挑戦です。
桁が増えるほど、指先や視線を移動する範囲が広がるため、集中力が求められます。
- 12+7、23+8など、繰り上がりのある問題
- 35-9、48-12など、複数桁の引き算
最初はゆっくりでも構わないので、正確さを優先しましょう。
5. 掛け算や割り算に進む
そろばんでは、基本の加減算を理解した上で、掛け算や割り算に発展させることができます。
桁移動やあまりの扱いなど独特の操作手順を覚える必要がありますが、暗算力がさらに磨かれる点は大きなメリットです。
効率的に上達するための練習方法
指先の動きをゆっくり確認する
最初のうちはスピードよりも、指の使い分けを正確に覚えることが大切です。間違った指使いで癖がついてしまうと、後から修正するのが大変になります。
簡単な問題から徐々にレベルアップ
いきなり難しい問題に取り組むより、1+1、1+2などの初歩的な計算からステップを踏んで進めるのがポイントです。子どもが理解しやすく、成功体験を積み重ねやすくなります。
リズムやゲーム感覚を取り入れる
子どもが飽きずに練習を続けるためには、単調な計算ばかりではなく、リズムやゲーム要素を取り入れると効果的です。
- タイマーを使って、どれだけ早く正解できるかを競う
- 検定に挑戦してモチベーションを上げる
こうした工夫をすることで、楽しく上達していけます。
家庭でのサポートと教室選びのポイント
家庭学習での工夫
家庭でも少しずつ練習することで、教室で習った内容を定着させやすくなります。
- 短時間でOK:1日5〜10分程度でも継続が大切
- 親が見守りながら、上達した点を褒めてあげる
子どもが自主的に「やってみたい!」と思えるような環境を整えると、より効果的です。
教室を選ぶ際の注目ポイント
そろばん教室によって指導方針やカリキュラムに違いがあります。
- 先生の指導スタイルは子どもに合っているか
- 通いやすい場所か、曜日や時間帯は問題ないか
- 検定や大会に積極的に参加しているか
体験教室や見学を利用して、子どもとの相性を確かめるのがおすすめです。
継続のコツ
そろばんは、コツコツ続けることで力がつく習い事です。
- 短期的な結果を求めすぎない
- 子どもが嫌がらない程度の練習量を維持
- モチベーションが下がったときは目標設定や褒め言葉で持ち直す
検定試験などの目標を設定し、段階的にレベルアップを実感できるようにすると、続けやすくなるでしょう。
よくある質問
Q1. そろばんは何歳から始めるのがいい?
A. 4歳前後から始めるお子さんが多いですが、指先の動きや数の概念がある程度理解できればスタートできます。個人差があるので、教室や保護者の判断を元に様子を見ながら決めましょう。
Q2. 指が器用でないと上手になれない?
A. 最初は指使いに慣れず難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習するうちに自然と慣れていきます。指先の器用さよりも、正しい指使いを覚える意識が重要です。
Q3. 検定は受けたほうがいい?
A. 検定は、合格という明確な目標があるとモチベーションが上がるといわれています。合格することで自己肯定感のアップにも有用です。急がせたり、上級を強制したりするのは逆効果ですが、レベルに合わせて受検していきましょう。
まとめ
そろばんは、指先の動きと脳内のイメージを結びつけることで、計算力や集中力を効果的に育てる学習方法です。
はじめは指使いや天珠・地珠の使い方に戸惑うかもしれませんが、簡単な加算・減算から少しずつステップアップすれば、子どもでも楽しく習得できます。
- 一桁の加減算から始め、繰り上がり・複数桁へ段階的にレベルアップ
- 指使いに慣れるまではゆっくり正確に
- 家庭でも短時間の練習を継続し、褒め言葉や目標設定でモチベーションをキープ
教室選びの際は、指導方針や通いやすさ、子どもとの相性をしっかりチェックしましょう。そろばんで身につけた暗算力や思考力は、学校の算数はもちろん、将来的にも大いに役立つはずです。ぜひ一度、そろばん学習をスタートしてみてください。


